日米の平和ボケ 2017 8 5

 私は、このサイトで、2003年から、
北朝鮮の弾道ミサイル開発について、
警鐘を鳴らしていたのですが、
結局、「笛吹けども踊らず」という状態でした。
 そんな日本を見て、アメリカ人は笑っていました。
北朝鮮が日本を標的とした弾道ミサイルを開発しているのに、
日本は、指をくわえて眺めているだけだ。
 しかも、そういう危機が迫っているのに、
日本は、国内問題に夢中になっている。
要するに、日本には危機管理能力がないのだと。
 さて、今や、北朝鮮は、
アメリカを標的としたICBMを開発中です。
早ければ、2018年には、実戦配備かと言われています。
 にもかかわらず、アメリカは、
北朝鮮のICBM開発に対して、指をくわえて眺めているだけという状態です。
 さらに、アメリカに危機が迫ってきているというのに、
多くのアメリカ人は、トランプ大統領の暴言やロシア疑惑という「娯楽」に夢中です。
 「台所が火事だというのに、
居間で、のんびりテレビを見ているのが、日本人である」と言われましたが、
結局、アメリカ人も、同じでした。
 私は、こうした現象に、既視感を覚えます。
アメリカも、日本と同じように「平和ボケ」をしています。
つまり、日米は、「見たいところは見て、見たくないところは見ない」という少女漫画の世界です。
 結局、アメリカの危機管理能力は、日本と同じレベルなので、
世界の警察官という役割は、
アメリカにとって、最初から無理だったのではないでしょうか。

失われた8年 2017 7 9
 7月4日に北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を受けて、
アメリカからは、「同盟国を守る」という趣旨の発表がありましたが、
もはや、そういう段階を通り越して、「アメリカの危機」になっているのです。
 オバマ政権の8年間、アメリカは、北朝鮮に対して、
「戦略的忍耐」という「見て見ぬふり政策」を取ってきました。
 これは、北朝鮮がミサイル開発をすれば、
日本に対して、ミサイル防衛システムが販売できるという思惑があったのでしょうが、
ここに大きな勘違いがあったのです。
 実は、日本を標的とした弾道ミサイルは、とっくの昔に完成していて、
ここ数年は、アメリカを標的としたミサイル開発をしてきたのです。
 にもかかわらず、オバマ政権は、「戦略的忍耐」でした。
そういうわけで、オバマ政権は、「平和ボケ」していたと言ってよいでしょう。
 さて、中国もロシアも、北朝鮮に対して、
同じように「見て見ぬふり政策」をしてきたのは、
オバマ政権のように「平和ボケ」をしていたわけではありません。
 中国もロシアも、北朝鮮がアメリカを標的とするミサイルを開発するのを見て、
「実に好都合だ」と思ったからです。
 さすがに、北朝鮮に「もっとやれ」と言うわけにはいかないので、
中国もロシアも、「戦略的忍耐」という「見て見ぬふり政策」を取ってきました。
 要するに、オバマ政権の「戦略的忍耐」という政策と、
中国やロシアの「戦略的忍耐」という政策は、全く中身が違うのです。
 軍事技術には、時にブレイクスルーがあります。
「あの国は、そういう技術はない」と見くびっていると、
とんでもないことになります。
「しまった」と思った時には、もう遅いのです。
アメリカは、北朝鮮の弾道ミサイル開発に関して、8年間を無駄にしてしまいました。
 後任のトランプ大統領がじたばたしても、もう遅いのです。
もう北朝鮮の野望を誰も止められないでしょう。





































































































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